2008年5月30日金曜日

Yann Tiersen & Shannon Wright

雨が降っているので、雨の日に聴きたくなるアルバム。

     Yann Tiersen  &  Shannon Wright 
                PCD-23505      (P-VINE)   2005


映画『アメリ』の音楽を担当した事で知られるヤン・ティルセンと、アメリカのシンガーソングライター、シャノン・ライトのコラボレーションアルバム。
このアルバムでは他のアーティストは参加せず、完全にヤンとシャノンの二人で作られている。
アメリの音楽を想像すると痛い目を見せていただける。
二人だけで作られる世界は重く、暗く、悲しく、美しい。

シャノン・ライトのメンタリティが強く反映されているように見えるが、アメリにおけるヤン・ティルセンが太陽であるとすると、このアルバムでは、彼の持つ月である部分が、この暗く悲しいメロディをよりいっそう深い夜に落とし込んでいるように思える。
ヤンの音楽で踊るシャノンの声が、情念という生のエネルギーよりも、絶望の中の静けさを感じさせる。

彼女は呼ぶ 彼の名を どんな言葉も 息ができない

と始まるこのアルバムでは、最後まで救済は与えられない。
しかし絶望を泳ぐその姿は、悲しい魂を抱えて生きてゆく人の美しさを感じさせるように思える。

一度聴くと当分聴きたくないなと思うのだけれど、雨が降った静かな日にはときどき、このアルバムを無性に聴きたくなる。

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